お客様のご紹介
渥美浜北 株式会社様
渥美浜北様では、四輪車・二輪車を中心とした駆動系の精密部品を製造しています。都田工場の主力製品は、ハブベアリング。生産効率を徹底的に追及し、約70車種の部品を量産しています。
日本ではまだ自動化が進んでいなかった30年前から先進的に生産体制の自動化に取り組み、近年では順次多関節ロボットを導入して、工場の省人化・24時間稼働を進めています。
製造業向けIoTシステムNazca Neo Linka 導入状況
導入機能
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稼働監視
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稼働管理
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設備パラメータ設定
導入規模
- 導入拠点数:1拠点
- 導入機械台数:合計9台
機械側との主な接続方法
- LAN
2022年にNazca Neo Linkaを導入。
9台のマシニングセンタと接続し、作業者がスマホから遠隔で工具の補正値を変更しています。
導入背景
工具補正値の変更などによるチョコ停と、作業負担を減らす方法を模索していました。
都田工場では、多関節ロボットとマシニングセンタを使った製造ラインを一部設けています。ロボットを使ったラインは周囲を安全柵で囲んでおり、マシニングセンタの設定変更や数値を確認する時には、一度ロボットを止めてから作業者が安全柵の中に入って、機械の操作パネルで作業をする必要がありました。具体的には工具補正値の変更や、工具カウンタの確認・リセットなどが挙げられます。
要求される製品品質を満たすためには、0.01mm、0.001mmレベルで工具を調整していかないといけません。そのため工具補正値の変更は、大なり小なりはありますが一日に何回も発生します。以前はそのたびにロボットを止めて、作業者が安全柵の中に入り、機械の操作パネルで補正値を変更していました。
また、工具交換についても、朝一などのタイミングでロボットを止めてから、機械の操作パネルで工具カウンタをチェックし、それを覚えてメモを取り、交換するタイミングの見通しを立てていました。
一回の停止時間は短くても、それが積み重なると生産性に影響してきます。生産体制の大部分を自動化して効率化を突き詰めている中で、この工程は課題であり、チョコ停と作業負担を減らす方法を模索していました。
導入のきっかけ
地域のイベントで、ゴードーの担当者と話をしたのがNazca Neo Linka導入のきっかけです。はじめはIoTの必要性をあまり感じていませんでしたが、詳しく話をしていく内にやってみたいことが出てきました。
さらに、浜松地域中小ものづくり企業IoT化推進協議会の補助金を活用できたことも後押しになりました。
効果
導入前と比較して出来高が5%アップ!稼働率が上がって、確実に効果が出ています。
マシニングセンタ9台とNazca Neo Linkaをつなぎ、1台のスマホから遠隔で工具補正値を変更できるようにしました。安全柵の外にある測定台にスマホを据え置きして、作業者が操作しています。
Nazca Neo Linkaを使って、ラインを止めずに遠隔から工具補正値を変更できるようになり、導入前と比較して出来高が5%上がりました。稼働率が上がって、確実に効果が出ています。これまで効率化を突き詰めてきた中で、さらに5%上がったことは非常によかったですし、「まだやれることがある」という気付きになりました。
操作画面もほぼ選択式になっていて、誤入力が起きにくいよう工夫されています。例えば数値入力も[+1-1+10-10]のボタン形式で、あきらかに大きな数字が入ってしまわないようになっています。操作履歴も記録されるため、もし寸法が急におかしくなった時はすぐに原因を調査できます。若手社員も多いのでスマホ操作はスムーズに使いこなしています。特に教育にも時間はかかりませんでした。
複数の機械情報をまとめて確認できるようになり、作業者から好評です。
また、工具交換についても、ラインを止めずにいつでもスマホから工具カウンタを確認できるようになったので、確認作業がだいぶ楽になりました。複数の機械情報をまとめて確認できるようになり作業者から好評です。
今回のIoT導入をきっかけに、今後は機械から収集した稼働データをチョコ停つぶしに活かしたり、手書きで行っている日報の取りまとめ作業を自動化したりと、さらなる効率化につなげていければと思っています。